兵庫県まちづくり技術センター

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業務のご紹介

埋蔵文化財調査

1| 遺跡発掘調査

 社会基盤整備事業に伴い現状保存できない遺跡の発掘調査を、兵庫県教育委員会から受託し、埋蔵文化財の保存と開発との調和に取り組んでいます。また、人材不足の市町教育委員会への支援も行っています。

1. 県教育委員会からの受託事業

沖代遺跡(太子町)

沖代遺跡(太子町)

 国・県等が行う開発事業に伴う遺跡の発掘調査を、県教育委員会からの受託し、行っています。発掘調査は、やり直しがきかない作業であるため、細心の注意を払いながら、人力と機械を使い分けて効率よく実施していきます。

受託実績

2. 市町教育委員会の支援

①埋蔵文化財調査の支援

 市町教育委員会から発掘調査現場の運営・監理業務等を受託し、市町の埋蔵文化財調査の円滑な実施を支援しています。

②研修等
埋蔵文化財担当者研修

埋蔵文化財担当者研修

 発掘調査に係る実務能力の向上、新技術の習得等を図るため、市町教育委員会の埋蔵文化財担当者を対象に研修を行っています。
 また、県内の埋蔵文化財担当者による最新の発掘調査に関する成果や手法の発表および討議を行い、情報の共有化を図っています。

2| 開発に伴う発掘調査の流れ

(1) 機械掘削   (2) 人力掘削   (3) 発掘調査の記録  
機械掘削(大円道向遺跡・淡路市)
 
人力掘削
 
発掘調査の記録
 
土質の変化に注意しながら、土器等の遺物が含まれる土層まで、大型機械で慎重に掘り下げます。   人力で、土器等の遺物を取り上げつつ、遺構が検出される面まで掘削した後、発見された遺構を掘り下げます。   発見された遺構や遺物の状況を写真撮影するとともに、測量・実測等を行い、発掘調査の成果を記録として残します。調査範囲全体の平面図は空中写真測量で作成します。  

3| 出土品整理

片山遺跡・皿辻遺跡跡出土土器

片山遺跡・皿辻遺跡跡出土土器

 土器・石器・金属器・木器など、発掘した出土品(遺物)は多種多様ですが、これらは、長い期間土の中に埋まっていたため破損や劣化しています。
 センターでは、県教育委員会の委託を受け、これらの出土品を接合・復元し、場合によっては保存のための理化学的な処理を施す出土品整理を行うとともに、発掘調査の成果を取りまとめた「発掘調査報告書」を作成しています。

4| 出土品整理の流れ

(1) 接合・復元   (2) 実測・トレース   (3) 保存処理   (4) 発掘調査報告書の作成
 
 
 
壊れた状態で出土した土器等の破片をつなぎ合わせ、本来の形に戻します。   出土品の形や特徴を観察して正確な図面を作成し、印刷用に清書します。   金属器の錆落としや、木器の樹脂浸透等の処理を施し、出土品の劣化を防止します。   清書した各種の図面や遺構・遺物の写真等を編集して、発掘調査の記録や成果を報告書にまとめます。

5| 埋蔵文化財の公開と活用

 県民の皆様に、埋蔵文化財と埋蔵文化財調査への理解を深めていただくため、いろいろな取り組みを行っています。

1. 発掘調査成果の公開

①現地説明会の開催
現地説明会の開催

発掘現場を体感する貴重な機会として、発掘作業の現地説明会を開催しています。

②遺跡発掘体験の実施
遺跡発掘体験の実施

自分の手で土器を掘り出す感動を体験してもらう機会として、一般の参加者が実際の遺跡で発掘作業を行う発掘体験を開催しています。

③発掘調査成果の速報展示
発掘調査成果の速報展示

現地説明会の後、考古博物館等で出土品や写真等を用いた調査成果の速報展示を行っています。

④ 埋蔵文化財情報誌の発刊

最新の発掘調査成果を、年に2回発行する埋蔵文化財情報誌「ひょうごの遺跡」で公開しています。
「ひょうごの遺跡」はこちらから

⑤ 埋蔵文化財成果速報会の開催
埋蔵文化財成果速報会の開催

発掘調査成果を調査担当者が写真等を用いて調査内容を説明する速報会を開催しています。

2. 出土品整理の公開(バックヤード見学ツアー)

出土品整理の公開(バックヤード見学ツアー)

考古博物館の来館者に出土品の整理作業を案内するツアーを行っています。

3. 県立考古博物館との連携

県立考古博物館との連携

考古博物館と連携し、各種イベント等を開催しています。

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